40歳で転職活動を始めました。ただ、私の場合「会社が嫌だから辞める」という転職ではありませんでした。
16年間働いてきた会社には、良いところがたくさんありました。だからこそ、転職を決めるまでにはかなり悩みました。
「今の会社に残ったほうがいいのでは?」
「それでも、これからのキャリアを考えたら転職したほうがいいのでは?」
何度も行ったり来たりしながら、いろいろな条件を比較しました。
この記事では、40代で転職を考えているけれど、今の会社にも不満がなく、転職するべきか迷っている方に向けて、私が実際に比較したことを紹介します。
①これまでの経験を手放してまで転職する価値があるか
まず考えたのは、16年間で積み上げてきたものです。
私は会社人生の半分以上を代理店営業として勤務。ほぼすべての商品に関わってきました。
単に商品を売るだけではなく、工場・生産・販売・アフターサービスまで、一つの商品ができてからお客様のもとに届き、その後どう対応するのかという一連の流れを知っています。
海外販社とも仕事をしてきたので、海外との仕事の進め方や、社内外の人とのつながりもあります。
そして何より、16年働いてきたことで、社内に人脈ができました。困ったときに相談できる人もいれば、仲の良い人もいます。
これは転職すれば、基本的にはゼロから作り直すことになります。
40歳になってから、これだけのものを手放してまで転職する価値があるのか。これはかなり大きな判断材料でした。
②福利厚生・働きやすさを手放す
次に考えたのが、待遇や働き方です。今の会社は福利厚生にも満足していました。
ワークライフバランスも悪くなく、子育てをしながら働くにはありがたい環境です。
転職先で仕事内容が良くなったとしても、
- 給料が下がる
- 時短勤務ができなくなる
- リモートワークができない
- 残業が増える
- 子どもの予定に対応しにくくなる
となれば、私にとっては大きなマイナスです。
特に子どもがいる場合、「やりたい仕事だから」という理由だけで転職先を決めるのは難しいと思います。
私は転職先を探すときも、仕事内容だけでなく、働き方や条件をかなり重視しました。
「キャリア」と「生活」のどちらかを諦めるのではなく、両方をできるだけ維持できる転職先を探す。
ここは40代の転職では大切なポイントだと思います。
③今の会社に残った場合の5年後・10年後のキャリア
そして、私が一番考えたのがここでした。
「今の会社に残る」という選択肢は、決して悪くありません。むしろ安心です。
これまでの経験も活かせるし、人間関係もあります。福利厚生も分かっています。
でも、そこで一度立ち止まって、「5年後、10年後の自分は、どんな仕事をしているんだろう?」と考えてみました。
私は一度、社内でジョブチェンジをしています。
営業からデジタルマーケティングへ職種を変えるために、自分で勉強し、上司にやりたい仕事を伝えました。
Pythonやデジタルマーケティングを学び、SEOやWebサイト改善などにも取り組みました。
つまり私は、すでに一度、自分でキャリアの方向を変えています。
だからこそ、今回も「会社に残ることが一番安心だから」という理由だけで、これからのキャリアを決めてしまっていいのか、と考えるようになりました。
④「会社を辞めたい」のか「やりたい仕事を続けたい」のか
ここを分けて考えたことも大きかったです。私は会社を辞めたいわけではありませんでした。
16年間働いてきた会社ですし、嫌いなわけでもありません。むしろめっちゃ好きな会社です。
では、なぜ転職を考えるのか。それは、これからも自分がやりたい仕事を続けたいからでした。
一度、自分で勉強して社内ジョブチェンジをし、やりたい仕事に挑戦したことで、「この分野でキャリアを積んでいきたい」という気持ちがはっきりしていました。
だから、転職するかどうかを考えるときには、「今の会社が嫌か?」ではなく、
「この会社に残った場合、自分が進みたいキャリアを続けられるか?」
という視点で考えるようになりました。
⑤転職で「失うもの」と「得られるもの」を比べてみた
ここまで考えて、私は転職によって失うものと、得られるものを整理しました。
転職で失うかもしれないもの
- 16年間で築いた人脈
- 慣れた仕事や環境
- 福利厚生
- ワークライフバランス
- 今の会社での安心感
転職で得られるかもしれないもの
- 自分がやりたい仕事
- 新しいスキルや経験
- これからのキャリアの可能性
- 「このままでいいのかな」という気持ちから抜け出すこと
もちろん、転職すれば必ず得られるわけではありません。
転職先が合わない可能性もあります。
だからこそ、40歳での転職は勢いだけでは決められませんでした。
それでも、両方を並べて考えたことで、私は「何を守りたいのか」「何を変えたいのか」が少しずつ明確になっていきました。
転職するか迷っている40代の方へ
40代になると、転職は「今より良い会社を探す」という単純な話ではなくなると思います。
これまで築いてきたものがあります。家族もいますし、働き方の条件もあります。
だからこそ、「転職したい!」という気持ちだけで決めるのではなく、今の会社に残る場合と転職する場合を、一度冷静に比較してみることをおすすめします。
私が実際に考えたのは、
「今の会社で得ているもの」
「転職で失うもの」
「転職することで得たいもの」
「5年後、10年後にどうなっていたいか」
です。
この4つを考えていくと、「転職するべきか」ではなく、**「自分はこれからどう働きたいのか」**が見えてくるかもしれません。
私自身、そこまで考えたうえで、ようやく転職活動を進めることができました。
この記事が、同じように40代で転職するか迷っている方にとって、自分の状況を整理するきっかけになればうれしいです。

