新着記事一覧

IT・プログラミング Python

2024/7/22

【Python】Pythonでの自然言語処理(日本語)

こちらの記事では、自然言語処理についてまとめています。 Contents1 自然言語処理とは?2 自然言語処理の実装 自然言語処理とは? 自然言語とは、日本語や英語のような自然発生的に生まれた言語です。日常的に使用している自然言語について、言葉が持つ意味を解析し処理します。活用事例としては、チャットボット、音声認識AI、文字認識(手書き文字をカメラが認識し文字データへと変換する技術)、検索エンジン、翻訳、感情分析、文章要約などがあります。 文章の意味を機械に理解させるには、単語分割を行う必要があります。手 ...

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IT・プログラミング Python

2024/4/8

【Python】統計学的モデル 時系列分析の実装

こちらの記事では、時系列分析の実装についてまとめています。 Contents1 時系列分析とは?2 定常性とは?3 時系列データの分析方法4 SARIMAモデルの実装 時系列分析とは? 時系列分析では、時間経過とともに変化する時系列データを扱います。時系列データの例としては、毎時間の気温、株価の推移等がこれにあたります。売上予測、来店者予測等、ビジネスにおいて重要な分析技術です。 時系列データには以下3種類があります。 1.トレンドデータの長期的な傾向。時間の経過とともに値が上昇・下降している時系列データ ...

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2024/4/1

【Python】主成分分析の実装

こちらの記事では、主成分分析を実装していきます。 Contents1 主成分分析とは2 主成分分析の手順について 主成分分析とは 主成分分析とは、次元削減を行う時によく使う手法です。例えば、いくつかの特徴量があるデータを2次元データに変換すると、できるだけ情報を保ったまま2軸での描画が可能になり、全てのデータを見やすく示すことができます。 主成分分析の実用例として、製品やサービスのスコアリングや比較(1次元に圧縮)、データの可視化(2,3次元に圧縮)、回帰分析の前処理などが挙げられます。 主成分分析の手順 ...

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2024/4/1

【Python】カーネル主成分分析の実装

こちらの記事では、カーネル主成分分析の手順についてまとめています。 Contents1 カーネル主成分分析とは2 カーネル主成分分析の実装 カーネル主成分分析とは 回帰分析等、機械学習の多くのアルゴリズムは線形分離できるデータが与えられることを前提としていますが、現実的には線形分離できないデータ、つまり非線形分離する必要があるデータがほとんどです。非線形分離する必要があるデータに対処できるのが、カーネル主成分分析(kernel PCA)です。 カーネル主成分分析ではN×M(データの数×特徴の種類)のデータ ...

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2024/3/29

【Python】機械学習(教師なし) クラスタリング DBSCANの実装

こちらの記事では、機械学習(教師なし)の非階層的クラスタリング DBSCAN法についてまとめていきます。 Contents1 クラスタリングとは2 DBSCANでの実装 クラスタリングとは データをクラスター(塊)に分割する操作のことです。クラスタリングの中でも階層的クラスタリングと、非階層的クラスタリングの2種に分けられています。 1.階層的クラスタリングデータの中から最も似ている組み合わせを探し出して、順番にクラスターにしていく方法です。最終的に全データをまとめるクラスターに行くつけば終了です。 2. ...

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2024/3/28

【Python】機械学習(教師なし) クラスタリング k-meansの実装

こちらの記事では、機械学習(教師なし)の非階層的クラスタリング k-means法についてまとめていきます。 Contents1 クラスタリングとは2 k-means法での実装 クラスタリングとは データをクラスター(塊)に分割する操作のことです。クラスタリングの中でも階層的クラスタリングと、非階層的クラスタリングの2種に分けられています。 1.階層的クラスタリングデータの中から最も似ている組み合わせを探し出して、順番にクラスターにしていく方法です。最終的に全データをまとめるクラスターに行くつけば終了です。 ...

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2024/3/28

【Python】機械学習のデータ前処理 外れ値の扱いについて

外れ値の処理についてまとめています。 Contents1 外れ値とは?2 外れ値の検知方法について 外れ値とは? 外れ値とは、他のデータと著しく乖離したデータのことを指します。データ内に外れ値が混在していると、分析結果に影響を及ぼしたり、機械学習モデルの学習過程で影響がでてしまい学習が進みにくくなる、などの影響が出てしまいます。 外れ値の検知方法について 外れ値の検知方法について、可視化、LOF(Local Outlier Factor )、Isolation Forestの3つの手法について紹 ...

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【Python】カーネル主成分分析の実装

こちらの記事では、カーネル主成分分析の手順についてまとめています。

カーネル主成分分析とは

回帰分析等、機械学習の多くのアルゴリズムは線形分離できるデータが与えられることを前提としていますが、現実的には線形分離できないデータ、つまり非線形分離する必要があるデータがほとんどです。非線形分離する必要があるデータに対処できるのが、カーネル主成分分析(kernel PCA)です。

カーネル主成分分析ではN×M(データの数×特徴の種類)のデータXを、全く新しいN×M'(データの数×特徴の種類)のデータKに作り変えます。
これをカーネルトリックと言います。カーネルトリックを用いると、特徴量が多くなりなり、線形分離させやすくなります。

カーネル主成分分析の実装

カーネル主成分分析は、sklearn.decompositionを使用して実装することができます。

#必要なライブラリをインポートする
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_moons
from sklearn.decomposition import KernelPCA

# 月形データを取得
X, y = make_moons(n_samples=100, random_state=123)

# KernelPCAクラスをインスタンス化
kpca = KernelPCA(n_components=2, kernel="rbf", gamma=15)

# データXをKernelPCAを用いて変換
X_kpca = kpca.fit_transform(X)

# 可視化
fig, (ax1, ax2) = plt.subplots(1, 2, figsize=(8, 3))
ax1.scatter(X[y == 0, 0], X[y == 0, 1], c="r")
ax1.scatter(X[y == 1, 0], X[y == 1, 1], c="b")
ax1.set_title("moon_data")
ax2.scatter(X_kpca[y == 0, 0], X_kpca[y == 0, 1], c="r")
ax2.scatter(X_kpca[y == 1, 0], X_kpca[y == 1, 1], c="b")
ax2.set_title("kernel_PCA")
plt.show()

以下、解説です。

#必要なライブラリをインポートする
import matplotlib.pyplot as plt
from sklearn.datasets import make_moons
from sklearn.decomposition import KernelPCA

# 月形データを取得
X, y = make_moons(n_samples=100, random_state=123)

必要なライブラリをインポートし、ワインのデータセットを読み込みます。
make_moonsで月型の非線形のデータを読み込みます。

# KernelPCAクラスをインスタンス化
kpca = KernelPCA(n_components=2, kernel="rbf", gamma=15)

# データXをKernelPCAを用いて変換
X_kpca = kpca.fit_transform(X)

KernelPCAクラスを使用してカーネル主成分分析(KernelPCA)を実行しています。これにより、データを高次元空間に写像し、その空間での主成分分析を実行することにより、非線形な構造を持つデータの次元削減を行います。
n_compoments は主成分の数を指定します。ここでは、2つの主成分を抽出するよう設定されています。
kernelでは、使用するカーネル関数を指定しています。ここではRBFカーネルを指定しています。他にも、linear(線形カーネル)やpoly(多項式回帰)等があります。
gammaはRBFカーネルのカーネル係数です。

kpca.fitで元のデータXをカーネルPCAで変換し、2つの主成分に射影されたX_kpcaとして返します。

# 可視化
fig, (ax1, ax2) = plt.subplots(1, 2, figsize=(8, 3))
ax1.scatter(X[y == 0, 0], X[y == 0, 1], c="r")
ax1.scatter(X[y == 1, 0], X[y == 1, 1], c="b")
ax1.set_title("moon_data")
ax2.scatter(X_kpca[y == 0, 0], X_kpca[y == 0, 1], c="r")
ax2.scatter(X_kpca[y == 1, 0], X_kpca[y == 1, 1], c="b")
ax2.set_title("kernel_PCA")
plt.show()

元のデータを左に、線形分離後のデータを右に描画していきます。
ax1.scatter(X[y == 0, 0], X[y == 0, 1], c="r")は、クラスラベルが0のデータポイントの1つ目、クラスラベルが0のデータポイントの2つ目の特徴量を抽出し、X軸、Y軸に赤でプロットしています。
ax1.scatter(X[y == 1, 0], X[y == 1, 1], c="b")は、クラスラベルが1のデータポイントの1つ目、クラスラベルが1のデータポイントの2つ目の特徴量を抽出し、X軸、Y軸に青でプロットしています。
同様にカーネル主成分分析を行って変換したデータもプロットしていきます。

これにより、元のデータとカーネルPCAによって変換されたデータの比較が行われ、非線形なデータの構造がどのように変換されたかが可視化されます。

  • この記事を書いた人

Haru

会社員。2回目の育休から仕事復帰。
職種は海外営業。
育休の過ごし方、育児、家事、プログラミング勉強について発信しています。

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